〇胸式呼吸は肋骨の働きを使う呼吸法
空気を吸い込んで肺の中に酸素を吸い込み、二酸化炭素などのいらないものを吐き出すのが呼吸です。
実は呼吸には二つの種類があります。一つは「胸式呼吸」で、もう一つは「複式呼吸」です。
胸式呼吸は、胸を囲んでいる肋間筋の働きで胸を広げて肺に空気を入れます。出すときは肋間筋を緩め、肺の空気を押し出します。深呼吸をイメージしていただくと分かりやすいでしょう。
女性の多くは胸式呼吸をしていると言われています。これは、妊娠してお腹が窮屈になったときでも呼吸しやすいためと考えられています。
〇腹式呼吸は横隔膜の働きを使う呼吸法
腹式呼吸は、肺の下にある横隔膜の働きによって肺に空気を出し入れします。
横隔膜が縮むことで肺がお腹の方向に膨らんで空気が入ります。横隔膜が元に戻ると肺の空気が下から押し出されます。男性に多いのはこの腹式呼吸と言われています。
2つの呼吸法にはそれぞれ役割があります。胸式呼吸はたくさんの空気を体に取り入れることが目的で、緊張時や運動時によく使われます。
腹式呼吸は体の中に溜まっている空気を全部出し切ることが目的で、リラックス時によく使われます。
どちらの呼吸法もヒトにとって大切で、私たちはそれを上手に使い分けて暮らしているのです。