日常生活において必要最小限の糖は必要ですし、適量の糖は運動機能の向上にプラスになります。
ただ、毎日摂取している糖が自分にとって適量かなのかが分からないという人も多いはずです。
糖の過不足を判断する目安になるものはあるのでしょうか?
全米心臓協会によりますと、女性なら小さじ6杯程度(100Kcal相当)、男性なら小さじ9杯程度(150Kcal相当)の砂糖なら良いということです。
ここでの砂糖とは、コーヒーや紅茶に入れる「あとから加える砂糖」のことを指していて、牛乳や果実などの食材に含まれる糖は含まれていないようです。
次の事柄を目安にして砂糖の過不足を判断してみましょう。
①空腹感や疲労感が絶えない
食材を丸ごと食べたり調理したりするのと違い、後から糖が添加された食品は体内で素早く消化吸収されるという特徴があります。
消化も吸収も簡単なら、それは悪いことではないように思えますが、その安易さが体重増加を招いてしまうのです。
加工食品はすぐにエネルギー源になりますが、消費されなければ体脂肪として蓄えられます。
おまけに加工食品を食べると、30分もたつとすでに空腹を感じたりするため悪循環になってしまいます。
加工食品は燃費が悪く、短時間で血糖値を上昇させます。
そのため、インスリンが大量に分泌されて血糖値が急降下し、シュガーラッシュを引き起こします。
それでもすぐ空腹になるのでまた食べたくなってしまいます。
このようなことを繰り返していると、疲労感と空腹感を絶えず抱えながら日常を送ることになってしまいます。
②体重が増加している
先にも出てきましたが「エンプティカロリー」とは、身体にとって何のメリットもないにも関わらずカロリーだけはある食べ物です。
無駄にカロリーがある食品は全てエンプティカロリー食品に分類されます。
後から砂糖を加える類の砂糖もそうです。食欲と味覚を満たすだけの役割しかなく、身体の栄養になる要素はありません。
問題なのは、栄養面のメリットは何もないのに体重は増えてしまうということです。
添加された糖を含む食品をよく食べる人は空腹を感じやすく、目の前に食べ物が並ぶと手を出さずにはいられなくなります。そういう方の体重は多くの場合、増えていく傾向にあります。
また、添加された糖のせいで体重が増えている人は、インスリンの分泌に異常を来していることが多いと言われています。
さらに、脂肪細胞の中で作られるレプチンは食欲を抑えるホルモンですが、これもダメージを受けるため体重増加の悪循環が増すばかりの状態になってしまいます。
③イライラすることが多い
ストレスがかかるとイライラしたり機嫌が悪くなったりするものですが、糖の過剰摂取でも似たような症状が現れるようです。
2020年に行われた研究によりますと、糖の摂り過ぎで不機嫌の程度が増し、さらに体内の炎症も悪化して気持ちの落ち込みが強くなることが明らかになりました。
糖の摂り過ぎで血糖値が急上昇し、それに呼応してインスリンが大量に分泌されて血糖値は急激に落ち込むわけですが、この流れは身体にとって大きなストレスになることを忘れてはいけません。
以上3つの事柄に心当たりがあるなら、出来るだけ早い段階で食生活の見直しが必要になります。
具体的には、普段食べている食品のラベルを見直し、どれだけの糖が含まれているのかチェックするところから始めましょう。